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ていきゅうぎじゅつしなん
模型雑誌で広告を見て、読んでみたいなぁと思ってた本が本屋にあったので立ち読み後に買っちゃいました。

戦車模型低級技術指南」。

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戦車模型を作りたいからってわけでもなく、書いてる内容も決して言葉のイメージ通りの「低級」などではなく、初心者向けってわけでもない。

じゃあなんの本なのっていうと、一言でいうと、ベテランモデラー達が「そろそろ肩の力抜いて作ってもいいんじゃない?」って言ってる本です。

戦車模型に限らず、戦闘機や戦艦などの実物のある模型、スケールモデルの世界では「いかにしてリアルに近づくか」を目標に、モデラー達が切磋琢磨の日々らしいのは、ちょこちょこスケールモデルの本とか買ってる自分でもおぼろげながら知ってます。

リアルな塗装、リアルな汚しを追い求め、日々様々な道具を使った技術革新的な塗装技術が開発され、軍事物となると、何年何月頃、どこどこの戦線のどこどこの部隊に所属していた機体で、前期型とか後期型とかの装備の違いとか、その戦線独自の迷彩パターンだとか、集められるだけ集めた資料とにらめっこして製作する、そりゃもう大変な世界みたいです。(・∀・)

そんな世界で20年も30年も模型を作ってきたベテランモデラー達が、「面白い作業だけしたい」「でもちょっといい作品にもしたい」ってな感じで、今までやってきた作業工程の省けるところは省き、見えないところは塗装せず、キットは無改造で、みたいな感じに良い意味で雑に楽しく作ってると、すげー楽しい!そう語る本です。

なので、雑っていってもやることはやってるし、技術力があるなんてのは当然。 その上で楽しく作ろうって話なので、そういう人達のレベルから見た「低級」なのであって、初心者向けではないという感じ。

それでも小学生に下地塗装をまかせてみたり、「こっちの方がかっこいい」と時代考証やキットのスケールを無視したり、塗装が汚くなったりパーツをなくしてもどうにかしたり見なかったことにする「オッサン力」で製作していくパワーは、個人的に大いに見習いたいところであります。(=´∇`=)

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↑ それでもやっぱりプロはプロというか。


で、siesta的に最近思うところがあり、色んな本や雑誌推奨の工作手順通りに作るんじゃなく、手抜きでもなんでも楽しく気楽に満足するプラモを作れないものかと思ってました故、この本のベテラン達の、「やりたくないもん」「めんどくさいから」「飽きちゃうから」といった会話がすげー斬新で心に響いたワケで。

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緻密な模型ばかりのスケールモデルを作ってきたプロ達でも、やっぱそう思ってるんだなーなんて。

いやもちろん、一度高みへ登り、技術があって気持ちが一巡したベテランと、超絶作例っぽく作りたいけど作れないし技術もないし、失敗するとへこんじゃってやる気がなくなるsiestaの「気楽に作ろう」スタートラインはまったく違う上に別の方向を見てる気もしないでもないですが。(・∀・)

なんでしょなー、ガンプラといえど、10年以上も雑誌や本でプロのスーパー作例ばっか見ちゃってると、このレベルになるのが当たり前であって、作ったけど色々失敗してたり、技術力の足りない自分の作った物なんて・・・な気分になって満足感が薄かったり、世のモデラーが当たり前に行っている(であろう)作業工程が手間も時間もかかってめんどくせーと思いつつ必死で1つ作るとへとへとになって、しばらく作りたくなくなっちゃったりしてね。

じゃあ、もうパチ組みでいいんじゃんっていうとそれは嫌っていう。(*´д`*)

めんどくさがりやですぐ飽きるくせに理想が高くて失敗を許せぬ完全主義っていう、よーわからん精神構造の複雑さで非常に困ったちゃんのsiestaはプラモに向かない人間なのかもしれませんな。わはははは。(=´∇`=)

って、こんなこと書いてるとなんにも向かない気がしてきた。orz

いやいや、それをね、変えようとね、してるわけでね。(*´д`*)


でまぁ、そんな中で特に心に響いたのが、「趣味って難しいんだよね。まかり間違うと苦労になっちゃう。」って言葉と、「距離感が大事」って言葉。

趣味に真剣になればなるほど、プロの真似事をしたくなったり、理想や高みを追い求める求道者になるのですが、反面息苦しくもなり、プレッシャーやストレスになったりもするって話で。

それで模型を作り始めたけど、時間がかかるにつれモチベーションが下がってきて完成できない未完成病が発症したり、作る工程を考えるだけで億劫になって作らない積んどくモデラーができあがるって寸法で。(*´д`*)

siestaには非常に耳が痛い話。

だからこそ、丁度良い距離感を探したいのれすよ。siestaは。プラモ好きだもん。作りたいもん。

今より技術を多少は上げてプラモを作りたいにしても、一番重要なのは、単純にその作業が楽しいのかどうか、手間をかけるにしてもどの辺りまでなら楽しいのかなのれす。

そういえば、siestaのバイブル「プラモ狂四郎」でも「楽しくなければプラモじゃない!」って言ってました。(=´∇`=)

テレビゲームの場合は、ここ数年で「楽しくなくなってきたらやめる」を実践してきて、アイテム集めとかステージクリアとか、一旦やろう!と決めても面白くなかったり、面白くなくなってきたらアッサリやめるのが良い感じに思えてます。

苦行の様なレベル上げとか、もうしたくありません。(=´∇`=)

この感じでプラモにも向かいたい。 そういう気持ちになる本でござった。

雑誌のプロ作例が基準になってる理想のハードルを、なんとかして低くすれば楽しくなりそうな・・・気も・・・。



しかし・・・趣味っていうと。

自分にとって、漫画や本を読んだり、音楽を聴いたり、テレビや映画を観たりすると楽しいし面白いけど、それが趣味かって言われるとどうかな?って思う。 日常生活の一部でしかないというか。

やっぱテレビゲームでしょって思ったりもするけど、もうこんだけ長くやってると趣味ってより、これも日常生活の一部な気もしないでもなく。

趣味っていうと、やっぱりその人にとってワクワクして自由に楽しくやりたい、続けたいと思うものなのだろうけれど、遥かな高みを目指し、求道者の様になってプレッシャーと緊張の中で行うのが楽しいって人もいる。

何かを作り出す事や何かができる様になる事が趣味って人もいれば、どこかの誰かが作った物を消費して楽しむ事が趣味って人もいる。もちろんその両方が趣味って人も当然いるけど。

少しだけ楽しいってだけでもそれが趣味っていう人もいれば、いろんなことをしてても無趣味だって人もいる。

趣味って・・・なんなんでしょうね。 ムズカシネー。
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2012/02/23 | Comments(0) | プラモデル

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